2025年、高額療養費制度見直し!がん治療の経済的負担、本当に大丈夫ですか?

突然ですが、もしご自身や大切なご家族ががんになったら、その治療費について不安はありませんか?日本では「高額療養費制度」があるから大丈夫、と思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、2025年にはこの高額療養費制度の見直しが予定されており、これまで以上に自己負担が増える可能性があります。

特に、がん治療は長期にわたることが多く、この制度見直しは私たちの家計に大きな影響を与えるかもしれません。そこで今回は、高額療養費制度の見直しを踏まえ、私たちが今できるがんへの備えについてお伝えします。

■がん治療は長期戦。毎年かかる費用と、見落としがちな自己負担

がん治療は、手術、抗がん剤治療、放射線治療、そしてその後の経過観察と、多岐にわたるフェーズがあり、数年、あるいはそれ以上の長期にわたることが珍しくありません。

がん治療は長期にわたるので毎年治療費がどれくらいかかるか」とご心配される方もいらっしゃるでしょう。高額療養費制度を利用すれば、ひと月の自己負担額には上限が設けられますが、医療費のすべてがカバーされるわけではありません。例えば、以下のような費用は高額療養費制度の対象外です。

  • 差額ベッド代: 個室などを希望した場合の追加料金
  • 先進医療費: 厚生労働大臣が定める高度な医療技術にかかる費用(陽子線治療や重粒子線治療の一部など)
  • 交通費: 病院への移動費
  • 食費: 入院中の食事代
  • ウィッグやアピアランスケア用品の費用
  • 通院中の雑費
  • 休業・休職による収入減

これらの自己負担額は、がん治療が長期化するほど積み重なり、家計を圧迫する大きな要因となります。高額療養費制度の見直しによって、さらに自己負担が増える可能性を考えると、改めてご自身の保障内容を確認することが大切です

■男女で異なる、がんのリスク。どのがんに備えるべき?

がんは、性別や年齢によってなりやすい臓器が異なります。「男女別のなりやすいがん」を見てみましょう。

  • 男性に多いがん: 胃がん、大腸がん、肺がん、前立腺がん、肝臓がんなど
  • 女性に多いがん: 乳がん、大腸がん、肺がん、胃がん、子宮がんなど

ご自身の性別や年齢、家族歴、生活習慣を考慮し、特にリスクの高いがんへの備えを検討することが賢明です。

■今日からできる!がん予防のための生活習慣の見直し

がんのリスクを減らすためには、日々の生活習慣が非常に重要です。ここでは、「がん予防のための生活習慣の見直しの具体例」をいくつかご紹介します。

 

  • 禁煙・受動喫煙の回避: たばこは多くのがんの原因となります。禁煙はがん予防の第一歩です。
  • 節度ある飲酒: 過度な飲酒は、食道がんや肝臓がんなどのリスクを高めます。
  • バランスの取れた食事: 野菜、果物を積極的に摂り、加工肉や赤肉の摂取を控えることが推奨されます。
  • 適度な運動: 週に数回、適度な運動を心がけましょう。
  • 適正体重の維持: 肥満は多くのがんのリスクを高めることが知られています。
  • 感染症対策: B型・C型肝炎ウイルスやヒトパピローマウイルス(HPV)など、がんの原因となるウイルス感染への対策も重要です。

これらの生活習慣の見直しは、がんのリスク低減だけでなく、様々な生活習慣病の予防や医療費の負担軽減にもつながります。

■早期発見がカギ!健康診断とがん検診の重要性

がんには様々な種類がありますが、厚生労働省は、以下の5つのがんに対し、定期的にがん検診を受けることを推奨しています。

  • 大腸がん検診: 便潜血検査や内視鏡検査
  • 胃がん検診: 胃部X線検査や内視鏡検査
  • 肺がん検診: 胸部X線検査や喀痰細胞診
  • 乳がん検診: マンモグラフィ検査
  • 子宮頸がん検診: 細胞診

がんは早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、完治の可能性も高まります。しかし、残念ながら福岡県のがん検診の受診率は低い傾向にあります。

これらのがんは、かかる患者さんの割合(り患率)や死亡率が高い一方、がん検診を行い早期発見・早期治療ができることで、集団の死亡率を下げる効果があることが確認されています。

早期発見に向けた健康診断及びがん検診受診の促進」は、私たちの命を守るためにとても大切です。ご家族や職場の皆さまにも声をかけ合って、定期的な健康診断や、お住まいの自治体が実施するがん検診などを積極的に受診しましょう。

※公的保険や「いのち」「病気やケガ」「介護」などに必要な備え、現在ご加入の保険の点検などのご相談がございましたらお気軽にお声かけくださいませ。

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